初級FAQ:Illustratorでエリア内文字ツールを使用していないのに、エリア内文字になってしまう
文字ツールで、テキストオブジェクトを作成しようとクリックすると、グラフィックオブジェクトがテキストを入れるテキストエリアに変換されてしまう。という質問をいただきました。
これは、クリックする場所に注意!なのです。
下図のツールは、左から[文字ツール]、[エリア内文字ツール]、[パス上文字ツール]です。
このようにツールが分かれているので、エリア内テキストにしたい時は[エリア内文字ツール]を、パス上テキストにしたい時は[パス上文字ツール]を使えばいいと思いこんじゃいますよね。たしかに間違いではないのですが、[文字ツール]もクリックする場所、そしてオブジェクトの形状によってその他のツールに切り替わってしまうことを覚えておきましょう。
例えば、四角いオブジェクトの中央に文字を置いて、ボタンのようにしたいときに、[文字ツール]でオブジェクトの中央をクリック。
これならOK。四角いオブジェクトとは別にテキストオブジェクトを作成することができました。
ところが、[文字ツール]でオブジェクトのパス上でクリックしようとすると、マウスポインタの形状が変わります。そう、[エリア内文字ツール]のマウスポインタになっているのです。結果は下図の通り。
エリア内テキストになってしまったので、四角いオブジェクトはただの文字を入れる透明のボックスに変換されてしまいました。 質問をいただいた方は、このようにどこかのオブジェクトのパス上をクリックしてしまったのでしょう。
[文字ツール]を[文字ツール]として利用したいのであれば、どこかのパス上でクリックしないように注意が必要です。できたら、テキストエディタで入力してコピーし、Illustratorでペーストする方法をとればミス無く配置できます。
さて、同様に、[文字ツール]でパス上でクリックという操作でも、オブジェクトがオープンパスの場合は、異なります。 オープンパスのパス上に[文字ツール]を近づけると、マウスポインタの形状が[パス上文字ツール]になってしまいます。結果は下図の通り。
このあたりをきちんと把握していれば、わざわざツールを持ち変える手間が省けますね。 ポイントは、「マウスポインタの形状を注目〜!」です。Illustratorでの操作はこれがとても大切。
Adobe Creative Stationで「ベテランほど知らずに損してるIllustratorの新常識」と題して連載しています。
2014年10月に発売。新しいバージョンを使いながらも、古いやり方のまま作業されている中級以上のユーザー向けの書籍。ツールやコマンドなどの基本的な使い方の解説はありません。
2015年3月、8月、2016年7月、11月、2017年9月に増刷(現在「6刷」)。前書(2011年版)と合算すると38,000部のロングセラーとなっています。
改訂版に関する情報
2011年に発売した書籍の改訂版です。
- 対応バージョンは、CS5/CS5.1/CS6/CC/CC 2014
- 178ページから78ページ増量の256ページ
- 改訂版にありがちな「焼き直し」は69ページのみ
- 金額は180円(だけ)アップの2,380円(税別)
書籍リリース後の追加情報は、サポートページにて公開しています。
最新版への対応
Illustrator CC 2018(2017年10月リリース)への対応版準備中です。全ページ書き換えますので、2017年版を待たずに、2014年版を(も)ご購入ください。
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全都道府県縦断セミナーツアー
2014年10月に技術評論社から発売された『10倍ラクするIllustrator仕事術』(増強改訂版)のプロモーションのために、全国47都道県にて実施。
47都道府県すべての県での開催が終了しました。ご参加ありがとうございました!