InDesignでの原稿の流し込み時の長年の問題が解決した 

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2016年10月31日、更新日:2016年11月 1日

InDesignで原稿を流し込む際(主に、段落単位に差し替えるような場合)、次(「何が困るのか」)のような現象があり、なんとかならないものかと長年思っていました。

こういうの困っていませんか?と、いろいろな人に相談してみるのですが、「そういうものでしょ」という顔をされてしまいます。「いやいや、QuarkXPressは違ったし、これじゃ困るんです!」とアドビの人にも直談判してみたこともあるのですが…

末尾のスクリプトで解決まで読み進めてください。それがベストな解決方法です。

何が困るのか

たとえば、3つの段落があり、次のようにスタイルが充てられているとします。

  • 見出し1
  • 本文
  • 見出し2
  • 本文

最初の「本文」の段落を差し替えたいとします。

一般的には、次のようなフローで作業します。

  1. テキストエディタで差し替えたいテキストをコピー

  2. InDesignに切り替え、「本文」の段落で4回クリック(段落が選択される)

  3. ペースト

  4. すると、本文のスタイルが消え「見出し2」のスタイルが充てられてしまいます。

これは、「4回クリック」によって、段落だけでなく「改段落」のコードまで選択されてしまうことが原因です。

「4回クリック」でなく、段落の先頭から(改行コードを除く)段落の末尾までを選択してもいいのですが、マウス操作が増えてしまったり、何より時間がかかります(それほどではないにしろ、塵も積もれば…で)。

偶然見つけたキーボードショートカット

ここ最近、出先と事務所内での環境統一のために、テンキーなしのMagic Keyboardを使っています。

Magic Keyboardには、テンキーだけでなく、home/end/pageup/pagedownなどのキーがないため、fnキーと矢印キーを併用することで代用します。

homefn+ ← 
endfn+→
pageupfn+↑
pagedownfn+→

「次スプレッド」のキーボードショートカット、fn+option+↓キー(option+pagedown)と間違えて、fn+command+option+↓キーを押してしまい、偶然見つけました。

fn+command+option+↓キー(command+option+pagedownキー)を押すと、次の段落に移動しながら、その段落を選択しますが、その際、改段落記号を含まないのです!

もちろん、逆は、fn+command+option+↑キー。前の段落を選択します。

キーボードショートカット一覧表の誤り?

ところが、この偶然見つけたキーボードショートカット、キーボードショートカットの編集画面で出てこないのです…

[キーボードショートカット]ダイアログボックスで[セットを表示]ボタンをクリックして、キーボードショートカットをテキストファイルで表示させてみます。

前の1段落を選択

「テキストと表」エリアにある

前の 1 段落を選択 --- テキスト: Shift+Cmd+上向き矢印

これがそれっぽいですが、「Shift+Cmd+上向き矢印」は、カーソルのある位置から段落の開始位置までを選択しますので、これではありません。

スレッド内の次のフレームへ

スレッド内の次のフレームへ --- デフォルト: Opt+Cmd+Page Down

「表示、ナビゲーション」エリアにある「スレッド内の次のフレームへ」は、そもそも機能名からして期待される動作とは異なりますし、ダメ元でキーボードショートカットを変更しても、段落の選択は行われません。

まとめると、InDesignのキーボードショートカット編集の対象となっていないため、キーアサインを変更することはできません。

ワークフローに組み込む

気を取り直して、ワークフローへの落とし込みを考えてみましょう。

多くの場合、カーソルのある段落を選択したいので、fn+command+option+↓キー(command+option+pagedownキー)で次の段落に移動してしまっても困ります。

失敗例

一度、前の段落に移動してから、次の段落(=もともとカーソルがあった段落)に移動しながら選択するため、次のように設定してみることが思い浮かびますが、

  1. command+↑キー
  2. command+↑キー
  3. fn+command+option+↓キー(command+option+pagedownキー)

カーソルが行頭にある場合には、2つ前の段落に行ってしまうため、うまくありません。

落としどころ

そこで、素直に「前の段落を選択、次の段落を選択」の流れで、もともとカーソルのあった段落を選択することにします。

  1. fn+command+option+↑キー(command+option+pageupキー)
  2. fn+command+option+↓キー(command+option+pagedownキー)

さらに

私の場合は、Keyboard Maestroで2つのキーボードショートカットを1つのキーストロークで行えるように設定しました。

フレーム内の最初の段落のときには、2つ目の段落が選ばれてしまいます… 回避方法を考え中。

BetterTouchToolで4回クリックしたら…ができそうな気がするのですが、今のところ実現できず。

まとめ

「解決した」といっても、ワークアラウンドというか、あくまでも問題の先送り的な解決方法ですが、少なくても私のInDesignでの作業は目に見えて効率アップします。

もっといい方法があって、私が見落としているだけでしたら、ぜひ、教えてください。

追記(2016年10月31日):

ひなたさんからフィードバックいただきました。ありがとうございます。Windowsでは対応していないようです。

##追記(2016年11月1日):スクリプトで解決

Yusuke S.さん(@Uske_S)がツイートされていたので、お願いしてみたところ…

なんと!なんと! DTP Transitで配布してもいいよ、と送ってくださいました。

スクリプトですので、次の懸念事項がすべて解決します。

  • MacでもWindowsでも使える
  • Keyboard Maestroなどを使う必要がない
  • 段落の行頭にカーソルがあっても使える

使い方

  1. [スクリプト]パネルの「ユーザー」で右クリックして[Finderで表示]をクリック

  2. 開いたウインドウに、スクリプトファイルを入れる(InDesignの再起動は不要)

  3. [編集]メニューの[キーボードショートカット]をクリックして、[キーボードショートカット]ダイアログボックスを開き、[スクリプト]エリアに移動

  4. 一番下に「段落選択_配布版.jsx」が出てくるので、キーボードショートカットを設定する

  5. [スクリプト]パネルにキーボードショートカットが設定されればOKです。

お願い

利用される方は、Yusuke S.さん(@Uske_S)にお礼のツイートをお願いします!

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