カラーバリエーションを作る以外にも、Illustratorのライブカラーは最強

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2012年8月 4日、更新日:2015年4月28日
 

ライブカラー(正式名称はオブジェクトを再配色)は、Illustrator CS3から搭載されているので、かれこれ5年近くになりますが、なぜか認知度が低いようです。

紹介の仕方のひとつとして「ライブカラーは、カラーバリエーションを作るのに便利」という切り口がありますが、それだけではありません。Illustratorでの着色(カラーリング)作業のワークフローを覆してしまうほど、ぶっとんでいるのがライブカラーです。

livecolor-CS5.jpg

従来のIllustratorでの着色(カラーリング)作業のワークフロー

あえて説明するまでもありませんが、Illustratorでの着色(カラーリング)作業は次のような流れで行います。

  1. オブジェクトを選択する
  2. カラーリングを行う
  3. 異なるオブジェクトを選択する
  4. カラーリングを行う

この際、ちょっと面倒なのが、

  • グループ化がかかっているとオブジェクトの選択が面倒
  • グラデーション内に同じカラーが使われていても、異なるインターフェイスでカラーリングを行わなければならない

ライブカラーを使ったワークフロー

  1. オブジェクトをまとめて選択(グループ化もグラデーションも意識する必要なし)
  2. コントロールパネルのライブカラーボタンをクリック
  3. [オブジェクトを再配色]ダイアログボックスでカラーを変更

細かいことですが...

CS6の次の点はバグというか"実装忘れ"のようです...

  • マウスオーバーしても、ライブカラーボタンがカラーにならない
  • マウスオーバー時、指さしアイコンにならない

livecolor-CS6.jpg

ライブカラーを使ったワークフロー(実践編)

次のように「Pledge」をグレーから緑に変更したいとします。

  1. 「Pledge」のみを選択してスポイトツールとしたいところですが、その場合、「Design Pledge」のグループ化を解除する必要があります。そこで、まず、ざっくりすべてを選択し、コントロールパネルのライブカラーボタンをクリックします。
  2. [オブジェクトを再配色]ダイアログボックスが開いたら、変更したい色(グレー)のバーを、グリーンにドラッグ&ドロップします。
  3. このままだと[新規]のところにアイコンに見えるように、同じカラーのグリーンでなく、薄いグリーンになってしまいます。
  4. アイコン横の▼をクリックして、[変更しない]を選択します。
  5. [OK]をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

上記の例くらいなら、グループ選択ツールで選択+スポイトツールの方が早いですが、これは、そこはシンプルなサンプルということで汲んでください。

協力:Design Pledge
ロゴは後藤 修さん(eater)作。

追記(2012年9月2日):

今日、作業していて、ふと思ったんですけど、昔の矢印って、線は「線」で、先端だけ「塗り」でしたよね。

こういうケースに、ライブカラーは超便利です。つまり、オブジェクトの選択だけでなく、カラーリングの際には、塗り/線を選ばなければなりません。この作業が不要になるんです。

追記:

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