いただいた質問とその回答 2017(Photoshop)

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2017年12月31日、更新日:2017年12月31日
 

2017年に講師を担当したセミナーにて、セミナー前後やアンケートにていただいた質問への回答をまとめました。

もっといい方法や異なるアプローチがあれば、ご指摘くださいますとありがたいです。

なお、質問いただくときには、口頭だと何かと厳しいので、サンプルファイルを持参いただくとスムーズです。

アクション作成時に[ファイルを閉じる]を加えると、[アクション]パネルが消えてしまいます

次の状況時に再現するようです。

  • アプリケーションフレームON
  • 環境設定の[ドキュメントが開いてない時に「スタート」ワークスペースを表示する]がON

[ドキュメントが開いてない時に「スタート」ワークスペースを表示する]をオフにすると解決します。

変数のときに作ったCSVは、データセットを作ったあとは消しても問題ないでしょうか?

問題はありませんが、いつどのように追加や修正が来るかわかりませんので、私なら数年間消すことはないです。

変数を使うとき、画像のパス(場所の指定)はどのように行えばよいですか?

CSVファイルから見た相対パスで指定します。

アクションを使う際、アクションを作成したときとは異なる階層に保存したい。PSDファイルを同じ階層にJPEG形式で書き出すなど。

[バッチ]ダイアログボックスを開き、次のように設定します。

  • [実行後]を[フォルダー]に設定
  • [実行後]のフォルダーを[ソース]と同じ階層に
  • [“別名で保存”コマンドを省略]オプションをオンに

[“別名で保存”コマンドを省略]オプションをオンにすると、次のようなダイアログボックスが表示されます。

このとき、ファイル名の命名規則を設定することができます。

  • 右側で設定したものが左側に表示される
  • 検索置換を行う機能はない

スクリプトを使っていたのですが、Photoshopをアップデートしたら消えてしまいました。

最近のIllustratorやPhotoshopは、最新版をインストールする際、古いバージョンを削除してしまいます(設定によって、消さないようにすることも可能)。

その際、スクリプトファイルは、アプリケーションフォルダー内にあるために消えてしまうのです。そこで、原本は、別におき、シンボリックリンクを使いましょう。

シンボリックリンクとは

シンボリックリンクは、Macでいう「エイリアス」、Windowsでいう「ショートカット」に近いものですが、アプリケーション(やOS)から「実体があるもの」として見なされます。

これを使って、PhotoshopやIllustratorをだますことができます。

OScf.ユーティリティ
Macエイリアス
  • Path Finder
  • XtraFinder
  • SymbolicLinkerは配布終了しています。
WindowsショートカットLink Shell Extension

Photoshopを英語版として起動する方法について教えてください。

macOS版では「/Applications/Adobe Photoshop CC 2015/Locales/ja_JP/Support Files/」にある「tw10428.dat」を「_tw10428.dat」のように変更してからPhotoshopを再起動します。

異なる名前なら何でもOKです。削除しないようにご注意ください

製品の言語を変更する

Creative Cloudデスクトップアプリケーションの環境設定で言語設定を変更しても、英語版にはなりません。

いったん、アンインストールし、その後、再度インストールすることで、その言語版になります。

つまり、こちらの方法では、共存できません。

[かすみの除去]は手ブレ写真にも有効ですか?

いいえ。手ブレ写真には「ぶれの軽減」フィルターを使います(CC以降の機能)。

ベクトルマスクをクリッピングマスクに変換できますか? EPSに保存して使いたいのですが。

次の手順で行います。

  1. ベクトルマスクに設定したパスを選択し、[パス]パネルメニューの[パスを保存]をクリック。

  2. パスの名称を設定

  3. [パス]パネルメニューの[クリッピングパス]をクリック。

なお、従来、クリッピングパスを作成すると、[パス]パネル上では、パス名が袋文字になりましたが、現在は、少し太字処理がかかっただけになっています。

Photoshopに[選択とマスク]がないのですが…

[選択とマスク]は、Photoshop CC 2015までは[境界線を調整]というコマンド名です。

  • [境界線を調整]は、ある程度、選択範囲を作っておいてから呼び出します -[選択とマスク]は、いきなり呼び出して、その中で選択範囲を作成

セミナーの写真などで、いい感じに顔をぼかす方法はありませんか?

目のまわりだけ隠すこと、また、モザイクの値をうまく調節するとよいと思います(モザイクの値は、縮小するとモザイクが外れたように見えるので、出力解像度で確認してください)。

非破壊に対応したスピーディなワークフローを提示します。全体にフィルターをかけてから、すべてオフにして、かけたいところだけ、マスク上でなぞっていく、というフローです。

  1. レイヤーをスマートオブジェクトに変換して、[モザイク]フィルターをかける

  2. [レイヤー]パネルの「スマートフィルター]のサムネールをクリックして、command+I(Ctrl+I)で反転。白から黒になり、フィルターがマスクされる

  3. ブラシプレビューで、ブラシの大きさやボケ足を調整する

  4. 白いブラシで、ボカしたい箇所をドラッグする

  5. 取り消したい場合には、黒いブラシでドラッグ

  6. ぼかしの適用度合いを変えたい場合には、[ぼかし]の文字をダブルクリックして、ダイアログボックスを呼び出して調整する

「コンテンツに応じて塗りつぶし」がうまくいかないときがあります。

レイヤーマスクを使って、引用したくない領域を隠しておきましょう。

調整レイヤーやスマートフィルターのワークフローを改めてまとめて欲しい

本日は、次のフローでご紹介しました。

  1. 調整レイヤーを適用
  2. ブラシツールを使ってマスクを設定

このほか、次のようにも可能です。

  1. 選択範囲を作成(各種選択系のツールを使い、手慣れた方法で)
  2. 調整レイヤーを適用
  3. さらに、マスクを調整

Photoshopで[文字タッチツール]のようなことはできますか?

できません。

そもそも、Photoshopは、テキストを入力するツールではありませんし、それぞれのツールの得意分野を切り分けて作業するのがよいと考えます。

なお、Illustratorで入力したものをPhotoshopに持っていくには、次の方法があります。

  • Illustratorでコピー、Photoshopで「スマートオブジェクト」としてペーストする
  • Illustratorで[ライブラリ]パネルにドラッグ&ドロップ、Photoshopの[ライブラリ]パネルに表示されるので、そこからドラッグして配置

後者は「CCライブラリ」と呼びます。Illustrator、Photoshopのほか、InDesignやDreamweaverでも共有可能です。

水しぶきや霧などを切り抜きする方法はりますか?

残念ながら、魔法のような方法はないですね… 「色域指定」やチャンネルなどを使って、丁寧に選択していくしかないと思います。

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