Mac OS X(10.5)でInDesignを使う際のHelvetica問題

この記事は鷹野雅弘によって執筆されました。
公開日:2009年6月22日、更新日:2014年3月 6日
 

Helvetica-dfont.png

Mac OS XでInDesignを使う際、Helveticaフォントをどのように扱うか、は非常に悩ましい問題です。

Mac OS Xでは、システムフォントとして「/System/Library/Fonts」内にある「Helvetica.dfont」を使っています。「dfont」はTrueTypeフォントです(1ファイルで複数のウエイトを同梱)。

TrueType版とType 1版のHelveticaは、Helvetica Medium(T1)とHelvetica Regular(TT)のようにフォント名が異なるだけでなく、形状なども異なるため、リフローなどの原因になります。

そこで、TrueType版とType 1版のHelveticaのどちらを使うか、については明示的に指定を行い、第三者が制作したドキュメントでも意識的に確認作業などを行う必要があります。

その際、問題になるのがType 1形式のHelveticaを使う際、どのようにOSに組み込むのか、ということですが、これについてどのような方法が取れるのか、どの方法がベストなのか、について考えてみます。

DTP Transitでは、現在、次に挙げるMethod AでHelvetica/Helvetica Neueなどの基本フォントを管理しつつ、それ以外はFontExplorer Xで管理するのがベストではないかと考えています。

  • Method A:「/Library/Application Support/Adobe/Fonts」にType 1のHelveticaを入れる
  • Method B:「/Application/Adobe InDesign CS4/Fonts」にType 1のHelveticaを入れる
  • Method C:フォント管理ツールを使ってType 1のHelveticaをアクティベートする

「ほかにこんな方法がある」「この方法だとこんなデメリットがある」などの情報がありましたら、ぜひお知らせください。コメント欄、もしくはdtptransit[at]gmail.comまでご連絡ください。

Method A:「/Library/Application Support/Adobe/Fonts」にType 1のHelveticaを入れる

  • 全ユーザーが使える。ただし、アドビのアプリケーションのみが対象。
  • フォント重複のアラートが出ない。
  • InDesign CS4では、TrueTypeのHelveticaが認識されなくなる。
    HelveticaINDCS4.gif
    TrueType版のHelveticaを使っている場合には「環境に無いフォント」として扱われる。つまり、古い書類などでTrueType版Helveticaを使っている場合には置き換えが必要になる。
    Helvetica-error2.png
  • Illustrator CS4では、Type 1/TrueTypeそれぞれを使える。
    HelveticaAICS4.gif
  • 「~/Library/Application Support/Adobe/Fonts/」でもOK。デフォルトでは「Fonts」フォルダがないので作成の上で。こちらだと、システムを再起動せず、ログオフ/ログインのみでOK。

参考までに:

Method B:「/Application/Adobe InDesign CS4/Fonts」にType 1のHelveticaを入れる

  • InDesign CS4のみで使える。
  • フォント重複のアラートが出ない。
  • InDesignでは、TrueTypeのHelveticaが認識されなくなる。TrueType版のHelveticaはMethod Aと同様「環境に無いフォント」として扱われる。
  • Illustratorでは認識しないので、「/Application/Adobe Illustrator CS4/」内に「Fonts」フォルダを作成して同様に入れておく。

Method C:フォント管理ツールを使ってType 1のHelveticaをアクティベートする

Mac OS X 10.4までは、FontExplorer Xを使ってTrueTypeのHelveticaをディアクティベート(使用不可)することができましたが、Mac OS X 10.5では、ディアクティベートすることができません。そのため、起動の度に「フォント重複」のアラートが出ます。

Helvetica-error.png

「フォント重複」により、たとえば、Mail.appなどで表示が乱れるなどがありますが、DTP環境での具体的なトラブルについては、細かいところまではよくわかりません。ただ、やはり避けるに越したことはないムードです。

Mac OS X 10.5とProtected Fonts

Mac OS X 10.4では「Helvetica.dfont」をはずしてしまうという荒技を使う方もいましたが、Mac OS X 10.5ではこの技は使えません。 Mac OS X 10.5以降、「Helvetica.dfont」をはじめとする次のフォントは"Protected"されており、「/System/Library/Fonts」から削除しても蘇ります(Font Bookを使って使用停止を実行しても「切」になりません)。

  • Geneva.dfont
  • Keyboard.dfont
  • Helvetica.dfont
  • LastResort.dfont
  • HelveticaNeue.dfont
  • LucidaGrande.dfont
  • Monaco.dfont

なお、「/System/Library/Frameworks/ApplicationServices.framework/Versions/A/Frameworks/ATS.Framework/Versions/A/Resources/ProtectedFonts」を削除の上、「/System/Library/Fonts」の中のdfontを削除すれば自動復活は行われませんが、OSがプロテクトまでしているフォントをはずすのは非常にリスキーです。極力、これは避けた方がよいでしょう。

Method D:HelveticaはOpenTypeのものを使う

ある意味、明快なアプローチです。 ただし、Method A/Bの方法だと、Type 1のみしか認識されないようです(私の環境では未確認)。

追記(6月23日)OpenType版のHelveticaといっても、いろいろあるため、ソリューションはシンプルではありません。

  • FontFolio付属のOpenType版のHelveticaには「LT」が付いているため、どんな方法を取ってもHelvetica T1と混在できる。
  • アドビで購入できるOpenType版Helveticaの場合、Method A/Bの方法だと、Helvetica T1と混在できません(Helvetica T1はメニューに出てこない)。

FontFolioも地道にアップデートされているため、最新版のFontFolioについているものは、現在、アドビで購入できるものになっているかもしれません。

ご参考:

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